NPO法人CANVAS理事長 石戸奈々子さん書籍発売記念インタビュー!

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【Happyデジタル記者】神谷加代

映画やアニメ制作、ロボットやゲーム作りなど、テクノロジーやアートを使った魅力溢れる子供むけワークショップを手がけるNPO法人CANVAS。2002年の立ち上げから、すでに11年が経過し、これまでに開催したワークショップは2000回、約30万人の子どもたちを動員するまでになりました。理事長を務めるのは石戸奈々子さん。今回、石戸さんはCANVAS 11年間の集大成を記録した書籍『子どもの創造力スイッチ! 』を出版されたので、そのお話を伺ってきました。

NPO法人CANVAS 石戸奈々子さん「子どもの創造力スイッチ!」出版インタビュー

▲NPO法人CANVAS 理事長 石戸奈々子さん

Happyデジタル:
今回、出版された書籍『子どもの創造力スイッチ! 』はどのような内容になりますか?

石戸さん:
かつて私が所属していたMITメディアラボやCANVASの立ち上げ前に訪れた世界各地のチルドレンズ・ミュージアムの紹介、また11年間のCANVASの歩みなど、これまで関わってきた事例や私自身がインスピーレーションを受けた施設を紹介しながら、子どもたちにとって、どのような“学びの場”が望ましいのか書いた本です。未来を生きる子ども達がどのような力を必要とされているのか、そのために周りの保護者や社会ができることは何か、この本を読んでくださった方が、新しい学びを考えるキッカケにして頂ければと思っています。

Happyデジタル:
本が出版された背景には、CANVASが提供する新しい“学びの場”やそのスタンスに共感される方が増えてきたからだと思うのですが、11年前と比べていかがでしょうか?

石戸さん:
2002年にCANVASを立ち上げた時は、周りから“ワークショップってなに?”“創造力ってなに?”“NPOってなに?”という具合に色々質問されました。それが2014年現在、ワークショップを開催すればどこも満員、抽選しなければ参加して頂けないような状況も出てきています。全国のワークショップを一同に集めたワークショップコレクションでは、2013年は2日で10万人を動員するまでになりました。2004年の第1回時には、参加者が500人だったことを思うと、かなり関心が高まっていると感じています。これは、保護者の方の意識が変わってきたからではないでしょうか。学校では学ぶことができないクリエイティブな活動に触れさせたい、そんなことを考える親御さんが以前よりも増えてきていると思います。

Happyデジタル:
CANVASのワークショップに参加する方も、テクノロジーやデジタルに興味のある保護者の方が多いのですか?

石戸さん:
テクノロジーやデジタルを使ったワークショップが多いので、もちろん、その分野に興味のある親御さんもいらっしゃると思います。ですが、CANVASのワークショップにはそうでないものもたくさんあります。こだわっていることは、子供たちにとって“創造的な学びの場”を提供するということで、頭で考えたことを形にすることです。手足を動かし、テクノロジーやデジタルだけではなくアナログの素材も大事にしながら考えたことを表現する、ここに価値を感じている方が参加してくださっていると考えています。

NPO法人CANVAS 石戸奈々子さん「子どもの創造力スイッチ!」出版インタビュー

Happyデジタル:
この本を読んで“親がファシリテーターになる”という章に惹かれました。この部分に多くの保護者が共感できる内容が詰まっていると感じますが・・・

石戸さん:
その章は、もともとは“保護者の方向け”に書いたのではなく、ワークショップのファシリテーターが注意すべきポイントを書いた部分でした。すると編集の方が、“これは親の子育てにも同じことが言える!”と言ってくださり、親という言葉を加えました。言われてみると、確かに通ずるものがあると思います。ファシリテーターは結果よりも過程を大切にし、“答え”ではなく“きっかけ”を与えることを重要視しています。このようなポイントは、親子間でも同じことが言えると思っています。

Happyデジタル:
子供たちに必要な力や未来の社会について、どのように考えていけば良いかお母さん達にアドバイスをください。

石戸さん:
今までの勉強は答えがひとつで、それをいかに早く見つけられるかが重要視されていました。ですが、社会は答えのない問題、正解のない問題を解く機会がほとんどで、さらには問題を解くだけでなく、新しい価値を創り出す能力も求められると考えています。そのような社会では、他者と協力しながら、自分の頭で考え、実行していく、創りだしていくことが大切ではないかと思います。子どもたちがそのような人間に育つためには、その瞬間、瞬間に興味を持ったことに寄り添ってあげるようなコミュニケーションが親子間で必要だと思っています。

NPO法人CANVAS 石戸奈々子さん「子どもの創造力スイッチ!」出版インタビュー

【Happyデジタル記者】神谷加代
ライター&ブロガー。主に教育ICT関係の記事を執筆。ママと子どもが一緒にリテラシーを高めてくような使い方やアプリに興味があり、ブログなどで情報発信したり、主婦×教育×ICTプロジェクト『ママプリ』で活動中。小学生2児の母。著書に『iPad教育活用 7つの秘訣』

この記事を書いた人

Happyデジタル編集部
Happyデジタル編集部Happy Digital Editor
好奇心旺盛なHappyブロガーたちの日々の出来事、家電やスマートフォンをはじめデジタル関連のレビューです。

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