インタビュー☆「UX DAYS TOKYO 2016」豪華スピーカーの中で、気になるスピーカーと今年の見どころとは?

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【Happyデジタル記者】なお
 
 

「UX DAYS TOKYO」は、Webの開発のキーであるUXをより良くするためのイベントです。UX業界の素晴らしい講演者を招き、カンファレンス1日とワークショップ2日間が3月18日(金)~20日(日)まで開催されます。今年で2回目の開催となる「UX DAYS TOKYO 2016」を運営するWeb Directions EastのCTOであり、allWebクリエイター塾代表の大本あかねさんに、今年の見どころについてお話を伺いました。

今年のテーマはUXとAI&情報設計

ハッピーコム 戸田:
UX DAYS TOKYO 2016を始めたきっかけについて教えてください。

大本さん:
Web Directions East 2008を開催した際、そこに出演いただいたアンディ・パドがUX LONDONを運営していて、世界でも名高いUXのデザイナーやデベロッパーなどにコネクションがあるということで日本でもやらないかとお誘いいただいたことがきっかけです。

戸田:
今年の見どころ、そして今年のテーマやポイントなどありましたら教えてください。

大本さん:
今回はパフォーマンスと情報設計が二つの軸になっており、UX業界ではかなり有名な方たちにお越しいただいております。まず、UXの大御所であるUXコンサルタントファームのCooper(クーパー)社の方が来られます。去年はIoTが盛んで、実際に自分たちの生活の中にインターネットが入っていくということが少しずつ形になってきて、冷蔵庫が販売されたり、鏡に中にインターネットが入ったりというものが出てくるようになりました。

では、実際にそれを使うということをどのように考えていったらよいかというと、UXがとても重要になってきます。世界的にもこの流れは大変注目されており、日常の中にインターネットが入ってくるため日常の生活というベースがありながらもインターネットと融合をしなければいけない。そういったユーザーを中心とした考え方ということは理解していながらも制作者側はユーザーを見ていないというか、パソコンの中で作ってしまうということがこれまで結構多かった。これからはユーザーを見ながらビジネスロジックに沿って作っていくというのが重要になってきます。

Cooper社の中では、今までのデバイスとは違う空間に出てくるUIというのは、映画などからアイデアが出てきているとして、そういったアイデアや考え方をクリス・ノッセルが紹介します。クリスの二日間のワークショップカリキュラムに関しては「二日間もやるのか!」と思うかもしれませんが(笑)、二日間にかなりまとめていただきました。

正直海外の人たちからみると日本のUXは特殊に感じているようです。クオリティが高い一方ちょっと遅れている感があるみたいなんですね。勉強意識も高く優れたものを作りますが、実はUX業界の中でダメなUIとして出てくるのはテレビのリモコンだったりします。

それはもしかしたらアイデアの履き違いの可能性もあるため、そういったアイデアの発想といった意味ではカンファレンスを受けるのはすごくいいのではと思います。なかなか日本でワークショップというかたちで二日間かけて学べる機会は少ないので、Cooper社のオリジナルなものを学べるというのは、いいチャンスかなと思っています。

また、Cooperと同様にUXの大手コンサルティング・ファーム Adaptive Path(アダプティブ・パス)の創設者であり、「UXの5階層モデル」で有名なユーザーエクスペリエンス専門家 ジェシー・ジェイムス・ギャレットが2回目の来日になります。今の転換期の時代に、もう一度彼のお話を聞くというのはおもしろいことなのかなと思います。

戸田:
今回、初来日の方はいらっしゃいますか?

大本さん:
そうですね、ほとんどの方が初来日だと思います。

昨年のワークショップを引き継ぐ形でスピーカーを選定

戸田:
スピーカーの選定のポイントなどありましたら教えてください。

大本さん:
昨年のスピーカーが話したことを少し引き継いだ形で選びたかったことに加え、少しだけ別のことを入れてみようということでインフォメーションアーキテクチャを選びました。

戸田:
アビーさんがそうですよね。

大本さん:
はい、そうです。あとは、なるべく今の日本のUXの状況にあっているもの、あまり先進的にならないものということを考えました。例えば日本はワークショップを行いカスタマージャニーマップを作るということがだんだん浸透してきている段階だと思うので、そこからあまり離れないでもう少しクオリティを高めようというスピーカーを選びました。

昨年ケイト・ルーターという女性のスピーカーがいましたがスケッチングが得意でした。彼女はUberなどでワークショップをする方ですが、コミュニケーションをとったり新しいUIをつくる際にはスケッチが大切であると話しています。今回のケビン・チェンはマンガを使ってもっと細かくディテールまで詰めていくということをします。そういった部分も含めて彼のワークショップは昨年の発展系なんです。

UX DAYS TOKYO 2016_photoC

▲Google Design Sprintのサイト:より早い開発のために利用されている手段

 

戸田:
今年はガラッと別のものではなく、昨年のバックグラウンドがあって…という流れがあるということですね。

大本さん:
そうですね。もう一つはダニエルとクリスについてです。同じプロダクトを作るときダニエルはGoogleの人なのでグーグルスプリントというものをやっていて、開発の手法が5日間でプロットタイプまで進みます。今のUX業界ではスプリントという言葉がすごく出てきていて、はやくなんでもやってしまうという…。そのトレンドがGoogleですので、去年のアーロンのワークショップを引き継ぎながらそれを早くしたというのがダニエルのワークショップです。アビー以外みんなそれぞれ昨年から引き継いでいる感があります。

UX DAYS TOKYO 2016_photoA

▲ジョッシュ・クラークの2015年ワークショップの様子

 
クリスは昨年のジョッシュ・クラークを引き継ぎます。ジョッシュはタッチパネルなどの本を書いた人で先進的なUIやUXの話をしていましたが、クリスは例えばアイアンマンなどのSFから新しいUIを検証して作り出す。今のIoTや私たちのまだ見てない、いわゆる既存のインターフェイスではなく新しいインターフェイスを作り出すのが彼の得意とするところです。このように全体的に昨年から繋げていこうというのが今回の選定のポイントです。

Webの世界大会を見に来ている感じの体験ができます!

戸田:
去年に加えてどんな方に参加していただきたいでしょうか? 具体的な受講者像などはありますか?

大本さん:

初心者の方にもぜひご参加いただきたいです。色んな場所で開催しているワークショップが地方大会であれば、UX Days Tokyoは世界大会と思っていただければいいかと思います。
スポーツと同じように、同じトレーニングをしている場合もありますが、全く異なるトレーニングをしている場合もあります。また、同じようなトレーニングの中でも、ちょっとした違いを見出すことで更に自分を高めるヒントになる場合があります。

スポーツは大きな大会に出ることで自分を高めることができます。デジタルマーケティングなどのワークショップも同様で、世界的なワークショップを受講することで更に自分を飛躍することができます。例えばペルソナにしてもCooperはペルソナを作った会社ですので、ペルソナを学ぶならそれを設計したCooperから学ぶのが最適であって、ストーリーカスタマージャーニーマップ(ストーリーボードというマンガを使うテクニック)をどうやって書くのということは、今年のスピーカーのケビン・チェンから学ぶことができます。

実はこれってグーグルスプリントで利用されているテクニックなので、この二つは連動しているんですね。そういった意味では体系的に世界レベルのクオリティを勉強したい人やもっと本格的にUXに入っていきたい人にもおススメです。日本はどちらかと言うとUIのところにフォーカスし過ぎているので、もっと全体像を見ていただけたらと思います。

UX DAYS TOKYO 2016_photoB

▲ケビン・チェンのストーリーボードの例

 
戸田:
日本でこれだけのお話を聞いたりワークショップを受けられることはすごいですよね。

大本さん:
そうですね。海外に行ってUXのイベントに参加する必要はないですからね。多分時間もお金も海外にいく1/5ぐらいで済むのではないでしょうか。

戸田:
参加することにより期待できることを教えてください。

大本さん:
今後さらにグローバル化が進むなかで、オリンピックが日本で開催されますよね。言葉がわからなくても操作ができたりとか、デザインをふまえてビジネスをしていこうと考えていらっしゃる会社さんにとってみれば絶対に参加すべき内容になっていると思います。何かしら持って帰っていただけるものがあるカンファレンス・ワークショップになっていると思います。

戸田:
これからオリンピックに向けて日本発の多言語サイトも仕事として増えてくると思うので重要なポイントですよね。

大本さん:
そうですね。

戸田:
去年参加された方々のフィードバックやメッセージなどありますか?

大本さん:
昨年もとても勉強熱心な方々にご参加いただきました。スピーカーたちとコミュニケーションをとるためにご参加いただく方もいらっしゃるし、書籍を執筆しながらも折角の機会なのでとご参加いただく方もいらっしゃいます。また、Webで販売しているブランドやメーカーさんもいらっしゃいます。「売り上げも上がってきたけれどより一層なにをやったら良いのかいいヒントがもらえた。ワークショップに参加して今後こうしてみようと思っ
た。」という嬉しいお言葉をいただきました。

昨年も参加され今年も参加される方で、自分はデベロッパーだけれど、Googleの開発のスピードを体感したいという方もいらっしゃいますし、いわゆるスポーツでいうところの世界大会のような感じでユーザー体験ができると思います。そしてオンラインで見ているものとまた違ったものが得られるのかなと思います。

絵を描くことが得意な女性におススメのワークショップは?

戸田:
では最後に私が参加しても大丈夫かしら…と思っている女性へメッセージをお願いします。

大本さん:
きっと初心者とそうでない方の経験則の違いはあると思いますが、私たちが生活している中でスマホを触ったりなどの感覚値は誰しも持っていることです。ですので私は初心者だから心配ということはなく、参加することで自分の考え方が当たっていたんだとか、こういう考え方もあるんだと、考え方の幅が広がったり、考え方を軌道修正することもできるので早い段階で受けられた方がいいかなと思います。

実はUX DAYS TOKYOに来られる方はWeb Directions Eastに来られる方と層が違うんですね。実際の制作者といった立場から少し離れた方が参加されています。マーケットに近いとか、自社サービスをやられていらっしゃる方の参加が多いので、コードが書けなかったりWebディレクターでなくてもぜひご参加いただきたいです。特に女性は絵を描いたりするのが得意なので、ケビン・チェンさんのワークショップなどがおススメです。

戸田:
今年の「UX DAYS TOKYO」も見どころ満載ですね。ありがとうございました!

UX DAYS TOKYO 2016_photokikuchi

▲イベントを主催する
Web Directions East CEO 菊池崇さん

 
UX DAYS TOKYO 2016_photoomoto

▲Web Directions East CTO 大本あかねさん

 
~インタビューを終えて~
「一流のシェフを目指すなら、一流レストランの味を知るべし!」とよく言われるように、本物に出会い、ノウハウを吸収できるイベントが、「UX DAYS TOKYO 2016」だと思います。大本さん、菊池さんが培ったグローバルな人脈で、米国でもなかなかお話を伺う機会が難しいスピーカーの方々が日本に結集します。私も当日会場でお手伝いさせていただく予定! 楽しみです。(戸田江里子)
 
 

【Happyデジタル記者】なお
Happyデジタルの記事編集を担当。情報教育アドバイザー・メルマガ&ブログライターを経て、パソコン講師・Webライター&エディターとして活動中。映画、読書、旅行&デジモノが大好き。

この記事を書いた人

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好奇心旺盛なHappyブロガーたちの日々の出来事、家電やスマートフォンをはじめデジタル関連のレビューです。

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