2017年のWWDCを振り返る(後編)

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2017年のWWDCを振り返る(後編)
前編では米国で6月に開催されたAppleのWWDCで発表された新製品や、WWDCとはどんなものなのかを紹介しました。今回は、そのWWDCに参加した日本人開発者のひとり、佐久間にのさん(通称、ゆこびんさん)をスピーカーに迎えて8月2日に開催された「女子のためのWWDC2017レポート&意見交換会」の模様をお伝えします。

Appleが好きでiOSエンジニアに

佐久間さんはイラストやデザインの仕事をするかたわら、Macが好きでAppleに関するブログ「もっと知りたいリンゴあれこれ」を開設し、3年半ほど前からはiOSアプリの開発も始めました。現在は少人数制の初心者、未経験者向けのiPhoneアプリ開発入門短期講座「アプリクリエイター道場」の講師としても活躍しています。
今回の勉強会は、表参道の「文房具カフェ」で、Ladies that UX Tokyoの主催で開催されました。Ladies that UX Tokyoは、全世界50都市以上の拠点で活動を行う非営利のネットワーク、Ladies that UXの東京支部で、UXエンジニア、デザイナー、マネージャーなど、UXに関連したキャリアをもつ、あるいは目指している女子を対象に勉強会などの活動をしています。

文房具カフェは、おいしい食事や飲み物とともに、たくさんの文房具を購入したり試用したりできる楽しいお店です

▲文房具カフェは、おいしい食事や飲み物とともに、たくさんの文房具を購入したり試用したりできる楽しいお店です

人とのつながりも得られる貴重な機会

佐久間さんがWWDCに参加したのは、今年が2回目。前回は2014年で、申し込みが年々過熱して抽選制になった最初の年でした。2014年と今年の2回、抽選に当たったわけで、なかなか当たらない方にとってはうらやましいですね。
今年は事前に日本からの参加者がFacebookグループやTwitterのリストなどでコミュニティをつくり、情報交換をしたり、実際に集まったりしていたので、心強かったと言います。
初日のKeynoteでは、例年、メイン会場に入って良い席を取れるようにと多くの人が列を作ります。佐久間さんは、今年は入場待ちの行列が短いようだという情報を事前に得てのんびり朝6時過ぎに着いたところ、大行列だったそうです。大変な状況ですが、とはいえ「列に並んでいる間に周囲の人と親しくなれて楽しい」という面もあるそうです。
このように、事前の情報交換や現地での交流などもWWDCに参加する大きなメリットです。

イラストレーターの佐久間さんらしく、ステキなイラスト入りのプレゼンとともにお話が進みます

▲イラストレーターの佐久間さんらしく、ステキなイラスト入りのプレゼンとともにお話が進みます

「WWDCの価値はラボ」

前編でも少し触れましたが、佐久間さんも「WWDCに参加する価値は、専門のエンジニアに直接質問ができるラボ」と言います。トピックごとに時間割が公開されていて、それを確認して目的のラボに行きます。人気のラボは朝7時からWebで受付を開始し、3分ほどで埋まってしまうほどだそうです。
「エンジニアと直接話すことで、数か月前から悩んで調べていたことが5分で解決したりします。また、仕様としてできないことだとわかる場合もあり、これも貴重な情報です。バグを報告することもできますし、エンジニアの方々の熱意に触れられるのも貴重な体験です」(佐久間さん)

佐久間さんの熱のこもった楽しいお話に、つい引き込まれます

▲佐久間さんの熱のこもった楽しいお話に、つい引き込まれます

WWDCで得たモチベーションは1年間持続する

ほかにも、「Bash」と呼ばれる参加者のためのパーティーの様子、女性向けの朝食ビュッフェがおいしかったことなど、現地に行かなくてはわからない、そして来年以降に行くためのイメージトレーニングとなるようなお話がたくさん飛び出しました。
佐久間さんがWWDCに参加して最も有意義だと感じるのは、たくさんの刺激を受けられることだそうです。「WWDCで得たモチベーションは、1年間持続すると思います。ぜひ参加してください」との力強い言葉で締めくくられました。

参加者のIDカード。ネックストラップに付けられているバッジの一部は、会場で突然予告なく配られたものだそうです

▲参加者のIDカード。ネックストラップに付けられているバッジの一部は、会場で突然予告なく配られたものだそうです

この記事を書いた人

小山香織
小山香織Kaori Koyama
ライター、翻訳者、トレーナー。『世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本 トップIT企業のPMとして就職する方法』(訳)、『シンプルでよく効く資料作成の原則 コンテンツとデザインからプレゼンを変える』(訳)、『iPadマスターブック2016』(共著)、『macOS Sierraマスターブック』、『大きな字だからスグわかる!iPadかんたん入門』など、著書、訳書多数。

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