次世代を担う子どもたちのプログラミング教育をソフトバンクが支援!「IoTチャレンジ」記者発表会レポート

次世代を担う子どもたちのプログラミング教育をソフトバンクが支援!「IoTチャレンジ」記者発表会レポート
by 倉井美穂 公開日:2019/10/15 / 最終更新日:2019/10/15

IoTチャレンジ記者発表会キービジュアル

今や子どもに習わせたい習い事ランキング上位に入るほど人気のプログラミング学習。今後、学校でどのように取り組まれていくのかも気になるところではないでしょうか。そんな中、ソフトバンク株式会社がIoT(身の回りのモノがインターネットにつながるしくみ)をテーマとしたプログラミング教材を全国の小中学校に無償提供する「IoTチャレンジ」への取り組みを発表しました。

去る1月24日に行われた記者発表会の様子をレポートします。

プログラミング教材「micro:bit」を小中学校に無償提供

「IoTチャレンジ」では、すでにおなじみの人型ロボット「Pepper」と手軽にプログラミングが楽しめるマイクロコンピューター「micro:bit(マイクロビット)」を連携し、単体のプログラミング教材ではできなかった、より創造的なプログラミング学習の実現を目指しています。

▲片手で収まる大きさのプログラミング教育向けマイクロコンピューター「micro:bit」。イギリスでは小学校5,6年生約100万人に無償配布されているのだそう
▲片手で収まる大きさのプログラミング教育向けマイクロコンピューター「micro:bit」。イギリスでは小学校5,6年生約100万人に無償配布されているのだそう

同社ではすでにPepperを3年間自治体および非営利団体に貸し出す「Pepper社会貢献プログラム」、希望する小中高等学校に貸し出す「Pepper社会貢献プログラム2」を実施しています。「IoTチャレンジ」は同プログラムに参加中の小中学校を対象としており、今年4月から100校以上で実施される予定です。micro:bit本体のほか、センサーなどの周辺部品や教師用指導書もあわせて対象校に無償提供されます。

「Pepper社会貢献プログラムにはこれまでに600校以上の小中学校が参加しており、授業回数は累計2万回以上。世界最大級のロボットプランニング事業ですが、ここにIoTという新しいツールを加えることでさらに発展的な授業を展開していきたいと考えています。」

こう語るのはソフトバンク(株)CSR統括部 統括部長 池田 昌人氏。

▲「学習成果を発表するコンテストの開催も予定しています」と池田氏
▲「学習成果を発表するコンテストの開催も予定しています」と池田氏

また、micro:bitを教材としてすでに試験導入している玉川学園中学部 理科主任の田原 剛二郎先生はその魅力について「直感的にイメージしたものをプログラミングしやすく思った通りに動かせる、つまり成功体験をしやすいこと」、さらに「画面上だけでなく、光や音など実際にリアルな反応が確認できること」を挙げています。

▲「micro:bitをPepperと連携するのはプログラミング学習には大きな魅力。今後の展開が楽しみ」と語る田原氏
▲「micro:bitをPepperと連携するのはプログラミング学習には大きな魅力。今後の展開が楽しみ」と語る田原先生

Pepper×micro:bit、つなげることで新しい学びにチャレンジ

ところでPepperとmicro:bitを連携して使うとはどういうことなのでしょうか。実際の授業では ①学習テーマの説明、②パソコンでプログラムを書いてみる、③発表、情報共有という3つのステップを想定しているとのこと。

▲実生活の中にあるテーマを探すことが大切
▲実生活の中にあるテーマを探すことが大切

Pepperの持つアウトプット(会話、ジェスチャー、ディスプレイ)=【論理的思考力】と、micro:bitのセンサー、LED、スピーカーから感知するデータとその利用=【理数的思考力】、この2つをつなげることでさまざまな角度からもう一歩踏み込んだ学びが実現できます。

▲先生の工夫×生徒のイマジネーションでさらに幅広い学びを
▲先生の工夫×生徒のイマジネーションでさらに幅広い学びを

記者発表会後半ではデモンストレーションが行われました。

▲デモンストレーション1:登下校時にPepperとあいさつしよう
▲デモンストレーション1:登下校時にPepperとあいさつしよう

登校時に生徒が校門を通るとmicro:bitが時刻を感知し、その情報をPepperに伝えます。一方Pepperは生徒が目前を通った際に「おはようございます。今日は一番乗りですね」、「遅刻ですね」など登校時間に応じて返答します。こんなPepperがいたら学校生活がより楽しくなりそう!

続いては学内売店を想定したデモンストレーションです。
生徒が売店に入って商品を選ぶとmicro:bitが感知し、Pepperが「いらっしゃいませ」と挨拶したり、ディスプレイに合計金額を表示します。さらに電子マネーでの決済を促したりも。

▲デモンストレーション2: Pepperが店員さんに
▲デモンストレーション2: Pepperが店員さんに
▲micro:bitとPepperが連動して問題を解決!
▲micro:bitとPepperが連動して問題を解決!

池田氏によれば「単純にモノとモノとがつながるだけでなく、子どもたちが自由に発想することで新しいチャレンジが生まれてくる」とのこと。IoTを活用することで身近な「困った!」を子どもたち自身の手で解決する体験ができるよう発展的に取り組んでいきたいと抱負を語りました。

▲IoTチャレンジならではの学び
▲IoTチャレンジならではの学び

Pepperとmicro:bit、両方のプログラミングを指導するのは現場の先生にとって負担が大きいのではと思えますが、まったく別の作業をそれぞれに行なうというわけではないのだそう。「IoTチャレンジ」では単にツールを届けるだけでなく、具体的な授業の進めかたを記載した教師用指導書や学習指導案、児童/生徒用ワークシートが付属するほか、研修内容を収録した動画の配信(対象校のみ閲覧可能)や教育関係者向けヘルプデスクも設置し、指導者のフォローも充実させるとのことでした。

基本的な情報処理のしくみを学びながら、ICT(情報通信技術)視点のものづくりを自ら体験、活用すること、そのうえで身近な問題を解決に導くこと、学習指導要領に対応しつつここまで踏み込んだ幅広い学習ができることが「IoTチャレンジ」の本質といえそうです。これまでになかった学びのありかたに今後も注目が集まりそうです。

ソフトバンク(株)Pepper(ペッパー)学習(教育向け)

ソフトバンクロボティクス(株)IoTチャレンジ

~取材を終えて~
これまでプログラミング学習といえば、単体のモノやパソコン画面上のキャラクターを動かすイメージでしたが、実生活に役立つ内容を自分たちの知識やアイデアを駆使して解決するプロセスは初めてでこれまでになかった貴重な学習体験と言えそうです。常識にとらわれない子どもたちの創造力が未来を変える日はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

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