
RPA(ロボティック プロセス オートメーション)のリーディングカンパニーUiPath株式会社によるイベント「UiPath Forward Ⅲ Japan 2019」が10月30日、ザ・プリンスパークタワー東京にて開催されました。多くの参加者で講演会場、展示会場とも熱気に満ちていました。
急成長を続けるUiPath社
現在最も早く成長しているソフトウェア市場といわれるRPA。その中で、同社は日本における顧客数を2018年1月時点の100社から現在1300社と13倍にのばし、「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2019-2020」では1位の評価を得ています。
同日会場内で行われた記者発表会でUiPath株式会社代表取締役CEOの長谷川康一氏は、日本で同社の製品が評価されている理由として
・開発しやすいRPAツールであること
・管理(ガバナンス)がしっかりしていること
・デスクトップ型とサーバー型のロボットを持つこと
と説明。

また、ユーザーのフィードバックを大切にし、それを製品に反映していることも語られました。ユーザーの活動も活発で、ついにユーザー主導のコミュニティ(UiPath Friends)も発足したそうです。

米国UiPath 社 共同創立者兼CEOのダニエル・ディネス氏は、かつて世界トップを誇っていた日本の生産性が過去30年で世界20位に転落していることに言及し、今こそRPAにより働き方改革をと呼びかけました。

新製品のテーマは「コア部分の強化」と「エンドツーエンドの自動化ソリューション」
続いて、米国UiPath社最高製品責任者のパラム・カロン氏により、新製品についての説明が行われ、コア部分の「開発」「管理」「実行」を強化する製品と、エンドツーエンドの自動化ソリューションとして、新たに、「計画」「協議」「測定」のカテゴリの製品を追加することが発表されました。これらは、2019年11月から2020年4月にかけて段階的にリリースされる予定です。


誰もがロボットを開発できるように
開発のカテゴリでは、ロボットフォーエブリワンの実現に向け、非エンジニアにも開発が容易となる新しいプラットフォーム「StudioX」が紹介されました。従来のStudioとは画面の見た目も異なり、Excelに特化した作りとなっています。これは、ユーザー調査で最も自動化したいアプリケーションがExcelだからとのことです。
今回、「Excelの交通費精算書から精算システムにデータを入力する」プロセスを自動化するというデモンストレーションも行われました。ほぼマウス操作のみで、開発経験のない方でも簡単にロボットが作成でき、自動化によりデータの転記ミスも防げるとのことでした。
同社製品には、無料で利用可能なUiPath Community Editionがあり、こちらでも、StudioXが利用可能とのことで、筆者も早速ダウンロードしてみました。
従来のStudioと比べ、アクティビティを選ぶカテゴリがカラーになり、ボタン類もシンプルで、使ってみようという気にさせてくれます。

RPA需要が急速に高まる中、StudioXの登場によりUiPathでのロボット開発はより身近なものとなりました。
AIについては、30社以上の企業と実証実験を進めており、それを「UiPath×AI Lab Japan」として同社の大手町オフィスにて期間限定で展示中とのこと。
今後の発展がますます期待されます。
編集部より:
2019年9月に発足したユーザー有志による非営利の公式ユーザーコミュニティ「UiPath Friends」の支部の一つ、女性ユーザー向けコミュニティ「UiPath Friends Woman’s Community」イベントレポートも近日公開予定です。
UiPath Friends
https://uipath-friends.doorkeeper.jp
UiPath Friends Woman’s Community