待望の日本語版が登場! 女の子のためのプログラミング入門本「Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング」★「シリーズ:STEAM教育を考える」

待望の日本語版が登場! 女の子のためのプログラミング入門本「Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング」★「シリーズ:STEAM教育を考える」
by 倉井美穂 公開日:2020/01/12 / 最終更新日:2020/01/15

アメリカを中心に活動する「Girls Who Code(ガールズ・フー・コード)」という団体をご存じでしょうか。中学生以上の女の子たちがプログラミングを学ぶ手助けをするNPO団体で、2012年の創立からこれまでに数万人にのぼる女の子を対象として活動するまでに成長しました。そんなGirls Who Codeの創立者であるレシュマ・サウジャニ氏が、プログラミング初心者の女の子のために執筆したのが本書「Girls Who Code 女の子の未来をひらくプログラミング」です。

女の子がプログラミングするっておかしい? いいえ、そんなことはありません!

IT先進国であるアメリカといえどコンピューターを学び、コンピューター・サイエンスを職業として目指す女の子はとても少ないのだそう。これは女子がIT分野に向いていないということではなく、小さい頃から科学技術・工学・数学などの分野が大人によって「女の子には向いてない」と決めつけられ、遠ざけられているためだとサウジャニ氏は語ります。日本でも似たような状況ではないでしょうか。けれど、本当は女の子だって素晴らしい才能を持っているはず!

大丈夫! 本書を読んで5人の登場人物といっしょにプログラミングを学びましょう
▲大丈夫! 本書を読んで5人の登場人物といっしょにプログラミングを学びましょう

本書で語られているのは、あの難しくて呪文のようなプログラミングコードではありません。とても楽しくクリエイティブで、自分が興味を持っているあらゆることにプログラミングが役立つというワクワクするような内容ばかりなんです。

たとえばアルゴリズムについて。アルゴリズムとは「順番に並んだ命令のことで、それに従っていくと仕事が完了するもの」のことですが、そう聞くとなんだか難しそうですよね。本書では、ランチの時間に学食でタコスを注文する流れを1つ1つ書き出していくというやり方で説明しています。

ランチの注文がアルゴリズムに! これなら理解しやすい
▲ランチの注文がアルゴリズムに! これなら理解しやすい

大事なポイントは他にも! それは友だちといっしょにプログラミングをやってみること、すなわち共同作業です。チームでアイデアを出しあったり、それぞれ得意な分野(イラスト作成、調査等)に分かれて担当することでお互い高めあうことができ、さらに使いやすいプログラムを生み出すことができます。プログラミングといえば一人でPCの前に座って黙々とコードを入力することだと思っていた記者には新発見でした。

「プログラム」を攻略しよう!

本書後半ではプログラムを作るときのルールや設計図(フロー図)作り、プログラミング言語の選びかた、さらにさまざまな分野におけるプログラミングの活用事例を紹介しています。

ところで、アメリカでは2020年までにコンピューターに関する求人が140万件に達する見込みなのだそう。日本と同様急成長している分野ですが、一方でその道を目指している女の子となると女子全体のたった4%しかいません。著者はGirls Who Codeの活動を通じてこのようなテック・ジェンダー(IT関連分野での男女格差)の解消に努めています。本書にはプログラミングを使って働く女性たちのインタビューも掲載されています。

たとえば映画「ピクサー」でライティング撮影監督を務めたダニエル・フェインバーグ氏いわく「プログラミングはすごくクリエイティブな活動であり、限られたコマンドの中でもし計算通りにプログラムが動かなくてもその経験が新しいひらめきにつながってくれる」とのこと。現場で活躍する女性の存在はプログラミングを学びたい女の子にとってロールモデルとなり、大きな励みになるのではないでしょうか。

Girls Who CodeのHPでは米国内で無料参加できる女子向けプログラミング講座情報を多数掲載
▲Girls Who CodeのHPでは米国内で無料参加できる女子向けプログラミング講座情報を多数掲載

具体的なコードの書き方を知りたいという方にとっては本書は少し物足りないかもしれませんが、プログラミングをどこから始めたらよいか分からない、なんだか難しそうと思っている方にはとても理解しやすい入門本です。一冊読み終える頃にはプログラミングに尻込みしていた女の子も日常のあらゆることをプログラミング的思考で組み立てるようになっているかも。さあ、あなたも今日から“Girls Who Code(プログラミングをする女の子)”になってはいかが?

Girls Who Code 公式サイト(英語のみ)
https://girlswhocode.com

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