ネットショップ売上アップの背景には「Face to Face」の地道な努力あり。トルコ雑貨店セヴィンチエイト小坂太紀惠さんインタビュー

ネットショップ売上アップの背景には「Face to Face」の地道な努力あり。トルコ雑貨店セヴィンチエイト小坂太紀惠さんインタビュー
by 早川かずこ 公開日:2020/03/08 / 最終更新日:2020/04/23
セヴィンチエイト(sevinç8)オーナー 小坂太紀惠さん(2019年11月にオープンしたばかりの新宿サブナード店にて)
▲セヴィンチエイト(sevinç8)オーナー 小坂太紀惠さん(2019年11月にオープンしたばかりの新宿サブナード店にて)

2019年12月、横浜赤レンガ倉庫と新宿サブナードに店舗を構えるトルコ雑貨店セヴィンチエイト(sevinç8)オーナーの小坂太紀惠さんに、これまでのキャリアとネットショップの取り組みについてインタビューしました。

トルコに魅せられて

Happyデジタル:

これまでのキャリアについて教えてください。

小坂さん:

前職は経営コンサルタントをしていて、7年ほど日系、外資系両方の企業で働いていました。やめるきっかけは母親が体調を崩し、家業を継ぐためでした。会社員生活にピリオドを打ち、有給休暇の消化がてら世界一周の旅に出たのが2012年。そんな旅の中で、特に印象に残った国の一つがトルコでした。

街並みの美しさ、歴史を感じさせる建物、漂う文化のかおり、人懐っこい人々。トルコに魅せられた私は、この旅行中にヨルダンからトルコに向かい、モロッコからトルコに戻り、フランスからトルコに戻り、なんと3回もトルコを訪れました。

トルコはオスマン帝国時代に栄華を極め、イスタンブールの街中に溢れる品々には、当時の歴史やデザインが色濃く残っています。そんな魅力的な商品を日本でも手軽に購入出来るように、そして幸せの意味が込められた温かみのある手作りの、カラフルで元気になるアイテムに囲まれて日々の生活が少しでも豊かになるようにと、1年間の準備期間を経て、トルコ現地パートナーとともにセヴィンチエイトをスタートしました。親から引き継いだ家業を続けることももちろんですが、自分の事業を起こしたいという思いもあったからです。

起業当初はSNSで手伝ってくれる友人を募りました

Happyデジタル:

起業して大変だった点は?

小坂さん:

大変だったのはずっと大変でした。最近はやっと落ち着きましたが、始めた当初は私しかいなかったので、全部一人でやるしかなかったのです。

現在は、横浜と新宿に2店の直営店がありますが、最初は直営店もなく、期間限定の催事出店とネットショップだけでした。催事での販売はFacebookで手伝ってくれる友人を募ったりしてなんとかやってきました。その頃ネットショップは形だけでほとんど売り上げはありませんでした。認知されるきっかけがなかったのだと思います。 

トルコ最大のガラス産業グループのひとつ、パシャバチェ社のカップを見つめながら起業当時を思い返す小坂さん
▲トルコ最大のガラス産業グループのひとつ、パシャバチェ社のカップを見つめながら起業当時を思い返す小坂さん

そんな中、百貨店で催事出店の機会をいただきました。ただ、催事出店するだけの商品も保有していなかったので、まずはトルコへの買い付けへ行ってなんとか体裁を整えようとしました。現地パートナーと商品を買い付けたのはいいものの、輸送する時間もお金もありませんでした。そこで、商品いっぱいをバックパックに背負って帰ってきた道中、空港で優しいおじさんに荷物を持つのを手伝ってもらったのは、今でも良い思い出です。おかげさまで百貨店での催事出店が好評に終わり、百貨店さんの方からもう一回やってくれないかと声をかけていただき、その繰り返しで今に至ります。

SNSの威力を目の当たりに

Happyデジタル:

ネットショップの取り組みについて教えてください。

小坂さん:

セヴィンチエイトのネットショップは、2013年当初は無料で作れるWebサイトを自ら立ち上げました。手軽に作れたのは良いのですが、ネットショップとしての機能が充実していなかったので、使い勝手の良いサイトを探していました。

当時、知り合いが「カラーミーショップ」というネットショップ作成サービスを紹介してくれ、自分で作り始めていました。ですが、一般的なWebの知識だけではなかなか思うようなサイト作りは出来ませんでした。そんな時に、タイミング良く旧来の友人がWebデザインスクールに通い始めたというのです。何度か話すうち、友人の卒業制作でセヴィンチエイトのネットショップを「カラーミーショップ」で作成してくれることになりました。私にとっては、当時売上も微々たるものだったので費用をかけることなく思いに近いネットショップを作成できる。友人にとっては、卒業制作として制作するサイトで実績が積める。win-win の関係だったと思います。

現在のセヴィンチエイトのネットショップは、2014年に友人に作成してもらった卒業制作のまま稼働しています。最近はスマホからの閲覧が圧倒的に多いので、ネットショップの方は課題がいっぱいです。商品の魅力をもっと発揮できるように検討中で、現在Web担当者を絶賛募集中です。

2014年から稼働しているセヴィンチエイトのWebサイト
▲2014年から稼働しているセヴィンチエイトのWebサイト 

Happyデジタル:

SNSはどのように活用されていますか?

小坂さん:

当初、SNSはFacebookのみでした。Twitterを始めたきっかけになったのは、2017年の東京スカイツリー・ソラマチでの催事開催です。そこで出品していた商品がTwitter上でバズったのです。アニメの中のキャラクターがセヴィンチエイトのブレスレットをつけたツイートが拡散され、東京スカイツリー・ソラマチの催事場所にそのブレスレットを購入する人がたくさん訪れました。「みんな同じ商品ばかり買っていくな」と不思議に思い、お客様に聞いてみると、Twitterのスマホ画面を見せながら「Twitter見てきました!」と。Twitterの威力を目の当たりにしました。その後もお客様のTwitter上でバズることが何度かあり、自社のTwitterアカウントも開設し、それ以来Twitterはセヴィンチエイトの重要な情報発信ツールとなっています。

カラフルであたたかい温もりのある商品を届けられたら

Happyデジタル:

海外への展開を考えていますか?

小坂さん:

一時期香港、韓国から若い女性のお客様が多く訪れることがありました。それぞれの国から日本を訪れた方がセヴィンチエイトの商品をSNSで紹介して下さったのがきっかけのようです。またネットショップにも購入したいという問い合わせが続きました。

期待に応えたいと思いつつも、チャイグラスなどは割れ物なので、輸送の際の破損リスクも大きいと考えられ販売に踏み切るかを検討していました。自社から直接海外のお客様へ発送する手続きも煩雑なので、2019年11月から海外のお客様への代行販売である越境ECの活用を始めました。

また、ありがたいことに海外からの催事参加のお知らせもいただいており、前向きに検討しています。 

カラフルで温かい光を放つトルコ調ランプ
▲カラフルで温かい光を放つトルコ調ランプ

海外のお客様からのネットショップへのアクセスも増えているので、2019年12月からSNSでの情報発信は一部英語版も作り始めました。日本に限らず、カラフルであたたかい温もりのある商品の数々を届けられたらと思っています。

今回インタビューを受けて振り返ってみると、オフライン(Face to Faceのイベント)に来てくれたお客様がオンライン(SNS)で繋げてくれていると感じます。どちらも大切にしていきたいです。

トルコの工房でハンドメイドされたセヴィンチエイトオリジナル製品も多数取り扱っています。

ネットショップでウィンドウショッピングしていただくのもいいですし、ハンドメイドのオリジナル商品は手にとって見てほしいものが多いので、機会があればぜひ店舗にもいらして欲しいです。

日本トルコお互いの文化を知るきっかけの一助になれば

Happyデジタル:

これからの抱負をお聞かせください。

小坂さん:

セヴィンチエイトはトルコ雑貨を多く取り扱っています。トルコはイスラム教徒が99%以上というイスラム教の国です。ニュースでは不穏な内容を耳にしたりして、普段日本で生活していると馴染みがないという方が多くいると思います。けれど遠く離れた国に住む人々も、私たちと同じ人間です。

私はご縁があり、トルコの良さを知ることが出来ています。難しいこと抜きにして、トルコ雑貨の商品の数々を見たら、「かわいい」「美しい」と感じられると思います。カラフルな色使いやトルコ織物など、どこか日本の着物のデザインや帯の柄にも共通している美しさがあると感じています。

恐縮ではありますが、セヴィンチエイトの商品を通じて、文化と文化、平和の架け橋、お互いの文化を知るきっかけの一助になればと思っています。

お互いの文化を知る一助になれば、と笑顔で抱負を話す小坂さん
▲お互いの文化を知る一助になれば、と笑顔で抱負を話す小坂さん

セヴィンチエイト:https://sevinc8.com/
Facebook:
https://www.facebook.com/SEVINC8.Inc/
Twitter:
https://twitter.com/sevinc8_2013
Instagram:
https://www.instagram.com/sevinc8_2013/

おわりに

一見華やかなキャリアを積んできたように見える小坂さん、しかしお話をうかがうと小さなことからコツコツと…一歩一歩努力を重ねてきたことをひしひしと感じました。ご出身が関西とあって、インタビュー中は大変だった過去の話も笑いに変えていました。SNSを模索しながらも活用できている事例ではないでしょうか。これからもご活躍を楽しみにしております。

編集部より

セヴィンチエイト横浜赤レンガ倉庫店が2021年版の「るるぶ横浜」に掲載されたそうです。横浜中華街・みなとみらいにお出かけの際は、ぜひ「るるぶ横浜」を片手にお店へ訪れてみてはいかがでしょうか。

インタビューカテゴリの最新記事