AIとマイクロラーニングが学びを変える。UMU小松 麻美さんインタビュー

AIとマイクロラーニングが学びを変える。UMU小松 麻美さんインタビュー
by 倉井美穂 公開日:2020/05/12 / 最終更新日:2020/05/11

オンライントレーニングが一般的になる中、新しいトレーニングとして最近注目を集めているのが「マイクロラーニング」です。中でも先駆者的存在といえるのがUMU(ユーム)。日本法人の立ち上げに携わりその魅力を発信し続けているユームテクノロジージャパン(株)の小松麻美さんにお仕事のきっかけやUMUを使うメリットなどについてうかがいました。

ユームテクノロジージャパン株式会社 取締役 小松 麻美さん
ユームテクノロジージャパン株式会社 取締役 小松 麻美さん

究極のラーニングプラットフォーム、それがUMU

Happyデジタル:
マイクロラーニングとはどのようなしくみなのでしょうか?

小松 麻美さん(以下、小松さん):
従来のeラーニングが主に動画・音声教材の配信中心であるのに対して、マイクロラーニンングは短時間で受講できるさまざまな内容を受講目的に応じて組み合わせて学習する方法です。従来のeラーニングでは学習進度を測るためのしくみがあり、受講者の動画視聴時間などの管理はできたものの「学習の定着」までは追うことはできませんでした。一方、マイクロラーニングでは「学んだことをいかに実践に生かすか」を追求しています。たとえばUMUの機能の一つであるAIコーチング。動画・音声教材を視聴した後に自分が練習する様子を自撮りすると、AIが先生となって表情や話し方などを評価してくれます。私たちはこれを「パフォーマンスラーニング」と呼んでいるのですが、教材を視聴するだけで終わるのではなく受講者自身に考えさせて自分ごとに定着させるしかけがあり、しかもそれらをワンプラットホームで実現できるのがUMUです。

UMUの画面例
UMUの画面例
AIコーチング(パフォーマンスラーニング)の録画例
AIコーチング(パフォーマンスラーニング)の録画例

Happyデジタル:
なるほど、従来のeラーニングとは一線を画す存在なのですね。小松さんの現在のお仕事は?

小松さん:
現在は関西地区の責任者としてUMU導入後の企業様はもちろん、導入前のお客様にもUMU の魅力をお伝えしています。すでにトレーニングとしてeラーニングを実施している企業が多くUMUをeラーニングの置き換えととられてしまうことも多々あるのですが、そうではなく「それ以上の価値のある素晴らしいしくみです!」と説明しています。

Happyデジタル:
eラーニングとは具体的にどこが違うのでしょうか?

小松さん:
UMUには動画教材の配信だけでなく、音声スライド、試験、アンケート、AIコーチングなどさまざまな機能があります。それらをレゴブロックのように自由に組み合わせて何通りもの学習プログラムを作ることができるので、1つの企業に導入した後も部署ごとにまったく違った学習プログラムを作っていただくことができるんです。従来のeラーニングは学習管理に重点が置かれていましたが、UMUでは学習者の体験(ラーニングエクスペリエンス)に重点を置いています。

他にも会議、出席確認、課題など学習を円滑に進めるための機能がいろいろ!
他にも会議、出席確認、課題など学習を円滑に進めるための機能がいろいろ!

Happyデジタル:
それは便利、オーダーメイドの学習ができるのですね。ところで、小松さんがUMUに関わるお仕事を始めたのはどのようなきっかけだったのでしょうか?

小松さん:
もともとフリーランスとしてWebデザインの仕事をしていたのですが、その時のお客様にUMUを教えていただいたことがきっかけです。なんだかすごいしくみがあるなあと。その後UMUの日本語版サイト作りに没頭していたのですが、そのことが弊社の創業者であるDongshuo Liの目に留まり「UMUにジョインしないか」とオファーを受けました。

Happyデジタル:
それはすごい!

小松さん:
働き方の自由度が高かったことも理由の一つです。弊社のスタッフは普段はあちこちに分散して仕事をしていて、月に一度全員で集まってミーティングするというスタイルをとっています。

Happyデジタル:
Slackのようなオンライン会議ではなく実際にミーティングするのですか?

小松さん:
はい。UMUのコンセプトの軸や方向性がずれないようスタッフ全員で顔をあわせて、密に連絡をとりながら情報交換をしています(Happyデジタル注:2019年12月に取材しました)。

テクノロジーで真の双方向学習を実現

Happyデジタル:
UMUには多くの機能がありますが、その中でも企業で一番活用されている機能はどんなものでしょうか?

小松さん:
そうですね。トレーニングやセミナー中にUMUでアンケートをとり、リアルタイムに集計して表示できるので受講者の理解度や知識のギャップ、クラスの問題点などがその場で分かります。どうすれば受講者に興味を持ってもらえるかをクラスが終わる前に分かるので好評をいただいています。

アンケート結果はリアルタイムに表示可能
アンケート結果はリアルタイムに表示可能

Happyデジタル:
とても効率的ですね。双方向でやりとりできる、このしくみなら受講者も積極的に参加できそうです。

小松さん:
UMUを使うことで「紙のアンケートを集計するのにかかっていた時間を別の作業に使えるようになった」、「スマホからも簡単にアクセスできるので学習の場が広がった」、「UMU上でデータ分析ができるので次に行うべき学習内容を精査できる」などうれしいコメントもいただいています。

Happyデジタル:
具体的な成果が見えると次のステップへのやる気にもつながりますよね。

小松さん:
2020年6月には「インフォーマルラーニング」をテーマにUMUのアップデートを行います。個々の学習者がどんな学びをしているのかが可視化され、学びのコミュニティを作成して他の学習者をコミュニティに招待するなど「ラーニングサークル」を提供することが可能になります。「学びあう組織」を構築し、個人にあった学びが提供できるラーニングプラットフォームとしてさらに進化します。

Happyデジタル:
かなりいろいろな機能がありますが、皆さん使いこなしているのでしょうか。

さまざまな機能で学習をサポートしてくれます
さまざまな機能で学習をサポートしてくれます

小松さん:
「なんでもかんでも入れているのでは?」と言われることも多いのですが(笑)、UMUの設計にあたっては学習の科学の要素をとり入れながら精査して開発しています。あえて高度過ぎないようにしているんですよ。

Happyデジタル:
そうだったのですね! 高度すぎると操作を覚えることに時間を費やしてしまうからでしょうか。

小松さん:
おっしゃる通りです。道具を使うことに満足するのではなくて、学習した分成果がでる方が長続きしますよね。

Happyデジタル:
他の受講者や講師とコミュニケーションをとれるしくみはありますか?

小松さん:
掲示板やチャット機能のようなしくみがあり、受講者どうしで意見を交換したり講師からフィードバックをもらうこともできます。「書き出す」ことは学習にとても有効で、一緒に受講している仲間の考えを共有したり、自分の頭の中の考えを記録して後から見直すことでさらに理解を定着させることができます。

Happyデジタル:
助走期間を経て2018年2月にユームテクノロジージャパン(株)を設立されたわけですが、本格的な会社設立から2年あまり経ちました。そろそろ成果が見えてきた頃でしょうか。

小松さん:
現在、国内では約4,000社の企業様が何らかの形でUMUを企業内学習や組織開発にご利用くださっています。

Happyデジタル:
約4,000社も! 素晴らしいですね。

テクノロジーで誰もが輝ける社会を作りたい

Happyデジタル:
最後に小松さんが今後取り組んでいきたいことを教えてください。

小松さん:
現在は企業への導入が多いのですが、今後は個人のお客様にもお使いいただきたいと思っています。結婚・出産などでいったん会社を辞めた女性がUMUで学習して仕事のノウハウを身につけたり、自分の強みを生かしてUMUで講師になることも可能です。働く場所や時間を問わない新しい働き方ができるのではないかと思っています。テクノロジーをうまく使うことでその方の持つノウハウを活用し、皆が輝ける社会になったら素敵ですよね。学びは人生を変えてくれると信じています。

Happyデジタル:
今後のUMUの発展が楽しみです。どうもありがとうございました。

「テクノロジーで学びのパラダイムを変える、それがUMUです」と語る小松さん
「テクノロジーで学びのパラダイムを変える、それがUMUです」と語る小松さん

UMU(ユーム)HPはこちら

〜取材を終えて〜
AIコーチングでは表情やジェスチャーの評価のほか、必要なキーワードを発話したかどうかなどの分析も行なってくれるそう。研修中に眠くなった経験がある記者としてはあの時UMUを使って学習していたらもっと楽しく受講できたはず、と思わずにいられません。各地を飛び回り、ご多忙の中でも笑顔でインタビューに答えてくださった小松さん。「学びは人生を変える」という熱い思いが彼女のパワーの源のように感じました。

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