NFTカンファレンス「NFTokyo2021」開催レポート NFTアートでブロックチェーンがより身近に

NFTカンファレンス「NFTokyo2021」開催レポート  NFTアートでブロックチェーンがより身近に
by 早川 かずこ(Kazuko Hayakawa) 公開日:2021/06/28 / 最終更新日:2021/07/27

2021年になって急速に注目が集まっているNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)。テレビの情報番組やネットのニュースでよく目にするようになりました。一般社団法人ブロックチェーンコンテンツ協会が主催する、NFTに関するカンファレンス「NFTokyo2021」が2021年6月10、11日の2日間にわたって主にオンライン開催されました。カンファレンスは事前登録制で、主催者の想定1,000を超える2,400以上の登録となり注目度の高さがうかがえました。 

本カンファレンスは2018年の第1回 NFTカンファレンスであるTokyo Blockchain Game Conferenceのから始まり、第4回の今回は開催名称を Non Fungible Tokyo 2021として開催されました。 

本記事では、オープニングトークセッションの概要をご紹介します。その他各セッションの映像は、YouTubeで公開されています。 

NFTokyoの公式サイト 
https://nonfungible.tokyo/ja/

DAY1 (6月10日)*Japan session (日本語のみ) 
https://youtu.be/YXC_30FrWtg 

Day 2 (6月11日)*global session 
日本語配信はこちら 
https://youtube.com/playlist?list=PL9sUWo4pvNzukZUZrwDWZgnQoD6QGRH5S 
英語は配信はこちら
https://youtu.be/t302gbo-BjE 

NFTによりブロックチェーンがアートの世界などに広がった 

オープニングトークの冒頭では、一般社団法人ブロックチェーンコンテンツ協会代表の國光宏尚氏(株式会社gumi)と藤本真衣氏(株式会社グラコネ)がこれまでのNFTカンファレンスの概要を紹介しました。 

▲一般社団法人ブロックチェーンコンテンツ協会代表の國光宏尚氏(株式会社gumi) 
(当日のyoutubeライブより) 

今回はゲーム以外のアート系の登壇者が多数参加しているのが特徴でした。特に、アート領域、メタバースの領域でNFTをどう楽しむかというサービスを展開しているスピーカーが多く登壇しました。2018年当時のNFTカンファレンスは、ブロックチェーンの主なユースケースはゲームだったので、登壇者はゲーム関係者が主でした。また、カンファレンスの開催初期には男性の割合がほとんどでしたが、今回は女性もたくさん登壇されていることも変化してきたことです。 

「NFTはブロックチェーン業界と外の業界とのハブになった」と藤本氏。NFTによりブロックチェーンがアートの世界になどに広がりをみせていることが示されました。 

色々な団体がNFTを盛り上げようと取り組んでいる 

以下、國光氏の取り組みです。 

株式会社Gumiは、2017年からブロックチェーン領域に取り組んできました。ブロックチェーン領域では大きく二つ、投資とコンテンツ開発をやってきました。その中で特に注力してきた投資は2つ、金融とNFT領域です。さらにNFT領域の中でも特に注力しているのが3つあり、1つ目はコンテンツ領域、2つ目はマーケットプレイス、3つ目はプラットフォームです。 

2018年、2019年当時の2〜3年は全く無風でしたが、今年になってNFT自体が一気に注目され盛り上がってきたのです。これまで誰からも見向きもされない感じでしたが、私たちは必死にテクノロジー、UI/UXの改善に取り組み続けてきました。その結果が、良いタイミングと重なって形になってきたのかなと思います。 

この業界は、法律的、会計的、技術的な難しさがあるので、日本全体みんなで協力しながら、 NFTやブロックチェーンコンテンツを盛り上げていきたいと思っています。このカンファレンスがその一つの機会となったら良いと思います。 

▲NFTとは?(当日のyoutubeライブの紹介スライド) 

NFTが注目される3つの特徴 

また、國光氏はNFTが注目される3つの特徴を、以下のように紹介しました。 

1つ目はデジタルデータで限定商品が作れることです。よくブロックチェーンは改ざんされない、コピーされないと言われますが、デジタルデータだけれど1個限定、10個限定、100個限定というのが作れるようになりました。限定という情報がパブリックなオンチェーン上で参照でき、改ざんできない、だから価値を持ったということです。 

2つ目がスマートコントラクトというプログラムを乗せられるということです。現状で言うと、皆さんに価値を感じてもらっているのが、二次流通の時の売買手数料の一部がクリエイター達に還元されるということです。今までは還元という仕組みはなかったので、大きな出来事だと思っています。逆にこれは、還元されるプログラムを書いたから、還元されるように動くので、それ以外のことも今後は大きく出てくると考えています。例えば一つのアイデアでは、そのNFTを長期間保有しておくと何か良いことがあるとか、逆に時間の経過とともにそのNFTの価値が徐々に下がっていくとか、こういった領域にイノベーションが出てくるのではないかと考えています。 

3つ目は、「Natural Born Global」という感じで最初からグローバルということです。例えば、日本のクリエイターが作った作品を外国の方が購入して、それを二次流通に出したのを別の外国の方が買って、その時の手数料の一部がまた日本のクリエイターに戻ってくるということです。最初からグローバルというのが一つの特徴と思っています。 

今後のNFTの方向性 

オープニングトークの終盤では、今後のNFTの方向性について國光氏から以下のように語られました。 

現状のNFTはアナログの画廊などの作品と比べて、割と高額な一点もののアート作品が中心ですが、この原因はイーサリアム(ETH:Ethereum)のガス代(手数料の一種)の高さが大きな原因となっています。今回登壇されるメンバーの中でも、このガス代の問題を解決していこうというプレイヤーが沢山います。 

私の見立てでは半年から一年で解決されるようになってくると考えています。そうなると、高額な一点もののアートだけでなく、全てのデジタルアセットがNFT化していき、更にその二次流通の手数料だけではない、色々なスマートコントラクトの面白い取り組みが出てくるでしょう。 

高額な一点もののアートというのが、NFTのわかりやすい入り口として出てきたところです。特に重要なのは、「デジタルデータが複製できない」「限定商品を作れることによって価値を持った」ことです。そこにスマートコントラクトという形でプログラムが組めるのです。加えて、「最初からグローバル」。ここは今までになかった、凄まじく大きな特徴だと思っているので、みんなで議論しながら新しいNFTならではのユースケースを見つけていけたらと思っています。 

記者より 

オープニングトークの冒頭で藤本氏が「NFTはブロックチェーン業界と外の業界とのハブになった」と説明されました。まさに、ブロックチェーンのユースケースの一つとしてNFTアートが出てきたことで、ブロックチェーンを身近に感じられる機会となりました。NFTの発展により、今まで価値を持たせることが難しかったデジタルアート、デジタルアセットに価値を持たせること、二次流通の取引でもアーティストやクリエイターの利益として還元される仕組みなどが社会に根付くことを期待します。 

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